いつものうるし通信 第78号
2010.01.26



今回は中目黒・燕子花さんでの企画展のご案内です。

長く続く苦境のまっただ中、昨年より輪島工房内で始まった綿密なミーティングの中で、ある職人さんから「輪島で木地が売れないと言うが、うちの木地ならば、全国相手にすれば何らかの道筋が見えてくるのではないか。打ってでましょうよ!」と力強い言葉。
代表者の父をはじめ、他の職人さんも大賛成とのこと!
東京スタッフみんなも「それはいいじゃあないですか!」「私は木地好きですよ!」と。

その提案を胸に秘めて、燕子花さんとの打ち合わせへ。
スタッフの方から「桐本さんのところに訪ねたとき、木地のおもしろさを感じた!あれをそのまま売りましょうよ!」との話をいただきました。桐本のミーティングを聞いていたかのごとく、ぴったりのご提案をうけたのです。

驚きと共にとてもうれしかったですね。
オーナーの山口さんはじめ、みなさんも同じように「たくさんある木地の楽しさ」「いっぱいあるおもしろさ」を出して下さいよと言ってくれました。

こんなやりとりから今回の企画は生まれました。
これまで漆のワークショップなどを行ってきましたが、初の試みとなる「木地」の〈展示・販売〉を行います。さらに、漆仕上げをご希望の方は、木地を選び、ご希望の漆塗りでお見積もりを行
い、ご了承後に塗り制作を承ります。みなさまのご来場をお待ちしております。

桐本は漆器製造から木地屋まで、もの作りの「血筋」が約150年以上は続いています。
そんな原点は「木」の仕事にあるようです。
今回初めて「朴木地屋」の仕事をご披露いたします。
都市部の方々は、「木地」をどのように見てくれるでしょうか。
もちろん、都市部で漆器に携わっている方々にも多く見て欲しいのですが、一般の方々にもたくさん見て欲しいですね。

ほんものの漆の可能性に挑戦している輪島キリモト・桐本木工所の原点は、
この木地にあるのです。

輪島キリモト・桐本木工所 桐本泰一


輪島キリモト・桐本木工所「朴木地屋」

●会期 平成22年2月3日(水)~ 2月14日(日) 11:00~19:00 ※火曜定休
●会場 燕子花 別館
    東京都目黒区青葉台2-16-7
    TEL:03-3770-3401 / FAX:03-3770-3405
丸・四角・花形・扇・匙・小箱・・・。
桐本木工所には、漆が塗られる前の木地がどっさり山積みになっている。
漆器製作の初めの一歩、「木地づくり」。
朴木地屋とは、「木を刳る」ことによってつくられる複雑な木地づくりを専門に手掛ける仕事。
桐本木工所の原点。「木地の仕事」ご披露いたします。


■桐本泰一お話の会 2月6日(土) 14:00~/17:00~
          2月7日(日) 14:00~



のページへ

前のページへ


いつものうるし通信
バックナンバー

▶︎ 2017年

▶ 2016年

▶ 2015年

▶ 2014年

▶ 2013年

▶ 2012年

▶ 2011年

▶ 2010年

▶ 2009年

▶ 2008年

▶ 2007年

▶ 2006年